
包丁で人気のブランドはどこなのか?
包丁はもっとも身近にあり、もっとも使用頻度の高い生活品の一つです。ですが包丁と一言に言っても奥が深いものです。鋳鉄の歴史と料理の歴史に深く相関関係があり、その進歩と共に包丁も進化してきました。日本の和包丁、欧米の洋包丁と、それぞれ使用目的などにより、形も造り方もさまざまです。
特に和包丁は、一本一本職人が打ち出す工法で、その切れ味の鋭さと美しさは世界的に称賛を集めています。しかしその値段もやはりその製造過程に相応しいもので、かなりの高額になるものもあり、そうなると、気軽に家庭で使えるような物とは一線を画すかもしれません。
近頃は家庭での本格料理もブームとなり、厨房に男性が立つことも珍しくなくなりました。道具から拘りたい方には、そうした物も、実用としてはもちろん、コレクションとしても誇らしいかもしれません。ただやはり、毎日料理をするとしても、そこまでの機能は求めていなかったり、手入れの煩雑さを厭う向きもあって当然です。
ホームセンターやスーパーに行くと、感心してしまうような安価で包丁が売っています。安物といえば安物ですが、これで十分とする方もいます。こうした安物は、工場で大量生産で作られています。鉄を打って鍛えるものではなく、鉄を打ち抜いて作られるものです。材質は錆びにくさを売りにするステンレスや、セラミック素材、合金などです。
種類としては、万能型の文化包丁が多く見かけられます。昔は、これらは安かろう悪かろうのイメージがありましたが、今では材質の開発も進み、値段以上の働きをしてくれる物もあります。中には、食洗機での使用可能をメーカーが売りにしているものもあります。研ぎも安物なので、気を遣わずに、シャープナーなどで軽く研いでしまえます。
和包丁のように、砥石を持ち出し、神経質に角度を気にすることもありません。ただやはり、差が出るのは、そこからです。使い込めばどんな金属も披露し、また欠けもできます。それを研いで元の切れ味を取り戻せるのは、やはり和包丁の強みかもしれません。
そしてやはり、何と言っても、切れ味はまったく違います。安物は叩いて切るような感じですが、良い切れ味の物は、すっと引くだけで切れてしまいます。
刺身を切れば、なるほどこれは別物だと感じます。料理に拘りが出てくれば、やはり高額でも良い物を使いたくなります。もちろん安価なものでも、日常的な使用には問題があるわけでもないので、使用頻度や目的によって、使い分けても良いかもしれません。